2014年10月30日木曜日

「江戸のまち」と煮魚ランチ


大相撲の本場所が開かれていない両国駅周辺は閑散としていた。


昨日10月29日、「江戸東京博物館」に行った。
博物館にはこれまでに何度か訪れていた。
高校の同級生だった友人が、リタイア後に博物館のボランティア・ガイドをしていた。
今回特に見たい展示があったわけではなかった。

ある日、大学時代の友人が久しぶりに食事でも一緒にしようと連絡してきた。
それならば博物館にも行ってみようかとなった。
博物館の正面玄関で待ち合わせた。

自宅を出たのは、午前9時過ぎだった。
1時間半程かかるかと思っていたが、1時間で着いてしまった。
約束の10時30分には少々早めだったが、改札を出ると友人の姿が見えた。
声をかけて合流した。

約束の正面入口が少し分かり辛かった。
係員に訪ねてやっと分かった。
1階エントランスのショップを見ていると、ガイド役の友人がやってきた。
博物館の案内を彼に頼んでおいたのだった。

江戸東京博物館 2階
見学の小学生の集団がいた

特別展「東京オリンピックと新幹線」が開催されていた。
この特別展から見ていくことになった。

特別展「東京オリンピックと新幹線」

1964年の東京オリンピック開催と新幹線開業から今年がちょうど50年。
2020年の東京オリンピックが決まったこともあり、記念の特別展であった。
当時の資料が数多く展示されていた。
目を引いたのはオリンピックのポスター位だった。
新幹線の方は、歴代車両のミニチュアと東海道新幹線の古い写真の展示が中心だった。

1964年東京オリンピック ポスター

1964年東京パラリンピック ポスター

1964年
東海道新幹線開業記念のタバコ(ピース)


特別展を見た後は、博物館6階にある常設展会場に案内された。

入るとすぐ、江戸時代の木造の日本橋が復元してあった。
日本橋は、幅が4間2尺(約8m)、全長が28間(約51m)。
ここでは幅は当時のままで、長さは1/2に北側半分を復元したそうだ。


6階常設展示場
まず江戸時代の日本橋が出迎える
幅1/1 長さ1/2 の復元

この橋を渡って進んでいく。
ここは5階から吹き抜けになっていて、橋から5階の展示が見下ろせるようになっている。

左下方には、江戸時代の歌舞伎小屋「中村座」が見下ろせた。
江戸堺町(現:日本橋人形町3丁目)にあった芝居小屋の正面部分を復元したそうだ。
奥行きは省かれているが原寸大だ。

右下方には、銀座4丁目交差点にあった「朝野新聞」社屋が見えた。
こちらは明治の文明開化期、銀座煉瓦街が造られた明治10年代の復元。
銀座煉瓦街に続々と新聞社が社屋を構え、銀座がジャーナリズムの中心地だったようだ。
4丁目交差点は、1874年創刊の朝野新聞、曙新聞、東京横浜毎日新聞の社屋で占められた。
ちなみに、朝野新聞社屋は、その後「服部時計店」に、現在は「和光」になっている。
こちらは実物大で復元されていた。

歌舞伎小屋「中村座」
看板類は1805年11月の顔見世興行
「清和源氏二代将」を想定

1874年創刊の「朝野新聞」社屋
銀座の一等地のモダンな建物だった

この後も様々な江戸や明治の展示が6階~5階へと続く。
勿論ほとんどが1/10や1/30のミニチュア模型だが、
江戸城、大名屋敷、庶民の住居地区、日本橋界隈などどれも興味をひかれた。

江戸の地図
緑色の部分が庶民の居住地区だった。

寛永の大名屋敷(1/30)

越前福井藩主松平伊予守忠昌の上屋敷
中央の御成門は将軍御成の専用門だった。
土地の所有権は全て幕府にあり。

日本橋北詰界隈の町人地(1/30)

先の大名屋敷と同じ面積を復元 松平邸の広さがわかる。
通りの両角は越後屋(後の三越本店)
 馬や大八車は通行禁止だった。
人形は当時の屏風絵などから模写、製作費1体1万円。

参考に 歌川広重「する賀てふ(駿河町)」
左右の商家が越後屋

越後屋 北店舗(1/10)

「値切らずに買って喜ぶ正札商法」
現金廉売、店頭販売、地方商卸、切売り・少量販売、即時仕立て、、
当時にはない画期的な商法で繁盛していった。
富裕層のものであった呉服を一般庶民に広めたのが越後屋。

この模型、時間が来ると暖簾が上がり内部の様子が見える仕掛け。

江戸城 「松之大廊下」
忠臣蔵で有名

徳川家康 座像

江戸の上水道
江戸は遠浅の入江や湿地を埋め立てて市街地を造った。
ゆえに飲み水の確保には様々な工夫がされていた。

両国橋西詰付近の盛り場(1/30)
隅田川には川遊びの屋形船や小船が行き交う。
橋のたもとには寄席「化物はなし林家正蔵」の幟も。
1500体の人形が当時の盛り場を再現している。

鹿鳴館の模型はガラス張りの床下に。

常設展示はなかなか堪能できた。


ガイドの友人は、このボランティアで外国人との親交ができたと言っていた。
今では日本の大学に通う若者に日本語を教えたりもしているそうだ。

見学が終わって、近くのホテルのレストランでランチを共にした。
肉の天ぷらやステーキ、魚の煮付けに総菜やデザート等が食べ放題だった。


魚の煮付けを選択

江戸といえば、先月の末のお墓参りで立ち寄った羽生サービスエリアもそうだったと思い出した。
その時のブログは「初秋の故郷②~サービスエリアが江戸の町」。