5月に入ると薔薇の季節になる。
毎年、東京・調布の神代植物園に薔薇を見に行っている。
薔薇の季節になると藤の花は終わりになっている。
今年は是非とも藤を見ようと、今日、神代植物公園に行った。
京王線・調布駅から植物公園行きのバスに乗った。
深大寺門前の蕎麦を食べようと、終点の手前のバス停で降りた。
ウィークデーということもあって蕎麦屋は空いていた。
天ぷらそばを食べ終え、深大寺の裏門の方から入場した。
思いがけず、そこには惹きつけられた景色があった。
何度も見ている何気ない木立の様子が、まるでシスレーの風景画のようだった。
昨年の11月に観た「点描の画家たち展」を思い出した。
(その時のブログは<「印象派を超えて―点描の画家たち」展と+α>)
植物公園内の薔薇園ステージから藤棚をみると、遠目には花はあまり見えなかった。
思いがけず、そこには惹きつけられた景色があった。
何度も見ている何気ない木立の様子が、まるでシスレーの風景画のようだった。
昨年の11月に観た「点描の画家たち展」を思い出した。
(その時のブログは<「印象派を超えて―点描の画家たち」展と+α>)
神代植物園 |
正面入口付近 |
深大寺の裏門の方から入った辺り まるでシスレーの風景画のような景色があった |
藤棚に近づくと、時期がまだ少し早いようだった。
ここで少し「藤」についての豆知識を。
藤は、マメ科フジ属の蔓性植物で、日本には野田藤(ノダフジ)と山藤(ヤマフジ)の固有種がある。
古来から人々に愛されており、万葉集には藤を詠んだ詩が26首もあるそうだ(桜は46首)。
「我がやどの 時じき藤の めづらしく 今も見てしか 妹が笑まひを」 =万葉集 大伴家持
「藤波の 影なす海(わた)の 底清み 沈く(しづく)石をも 玉とぞ我が(あが)見る」 =同上
*藤を古来は「藤波」とするものも多かった
また、松にかかった藤を殊更に愛でていたようでもある。
「色合い深く花房長く咲きたる藤の松にかかりたる、、、」 =枕草子
「松に藤の咲きかかる、、、」 =源氏物語
「松にかかる藤波、、、」 =平家物語
藤はしなやかさを利用して繊維としても用いられた。
「藤衣」と呼ばれ、丈夫な仕事着、粗末な着物であったようだ。
平安の貴族は喪服に使ったようで、忌むべきものでもあったようだ。
一方で、花姿が豊かに実った稲穂を連想させ、豊穣を予兆する神聖なものでもあった。
神を招く依代(よりしろ)であったとも言われている。
家紋にも用いられてきた。
飛鳥時代の中臣鎌足は臨終後に藤原姓を賜り、家紋を下り藤にしている。
このように古来から日本人とともにあった藤も、現代では多くの品種が作られている。
主なものを挙げてみる。
◆山藤(ヤマフジ)系
・・・特徴:花房が短く(20cm位まで)、蔓が左巻き、開花が早め・・・
甲比丹(カンピタン)、白甲比丹、紫甲比丹、八重甲比丹、岡山一歳、昭和紅、緋ちりめん、、、
◆野田藤(ノダフジ)系
・・・「日本の植物学の父」といわれた牧野富三郎氏が命名
藤の名所として知られる大阪・野田の地名からとった。
野田の藤は、摂津国西成郡野田の里、藤之宮にある神木だった。
1364年、室町幕府将軍・足利義詮が、1594年には太閤秀吉が観藤会を催した。・・・
・・・特徴:花房が長い(20~150cm)、蔓が右巻き、開花が遅め・・・
黒龍、八重黒龍(牡丹)、六尺、九尺、口紅(薄紅)、新紅、本紅、海老茶、曙、昭和白(白野田)
◆支那藤(シナフジ)系
・・・特徴:中国原産、花は野田藤、枝や葉は山藤に近い、芳香がある・・・
麝香(ジャコウ)、白花支那、白花八重支那、薄紅支那、八重咲支那、、、
日曜日に下の息子が部屋のコンセントを直しにきてくれた。
【藤の豆知識】
藤は、マメ科フジ属の蔓性植物で、日本には野田藤(ノダフジ)と山藤(ヤマフジ)の固有種がある。
古来から人々に愛されており、万葉集には藤を詠んだ詩が26首もあるそうだ(桜は46首)。
「我がやどの 時じき藤の めづらしく 今も見てしか 妹が笑まひを」 =万葉集 大伴家持
「藤波の 影なす海(わた)の 底清み 沈く(しづく)石をも 玉とぞ我が(あが)見る」 =同上
*藤を古来は「藤波」とするものも多かった
また、松にかかった藤を殊更に愛でていたようでもある。
「色合い深く花房長く咲きたる藤の松にかかりたる、、、」 =枕草子
「松に藤の咲きかかる、、、」 =源氏物語
「松にかかる藤波、、、」 =平家物語
藤はしなやかさを利用して繊維としても用いられた。
「藤衣」と呼ばれ、丈夫な仕事着、粗末な着物であったようだ。
平安の貴族は喪服に使ったようで、忌むべきものでもあったようだ。
一方で、花姿が豊かに実った稲穂を連想させ、豊穣を予兆する神聖なものでもあった。
神を招く依代(よりしろ)であったとも言われている。
家紋にも用いられてきた。
飛鳥時代の中臣鎌足は臨終後に藤原姓を賜り、家紋を下り藤にしている。
このように古来から日本人とともにあった藤も、現代では多くの品種が作られている。
主なものを挙げてみる。
◆山藤(ヤマフジ)系
・・・特徴:花房が短く(20cm位まで)、蔓が左巻き、開花が早め・・・
甲比丹(カンピタン)、白甲比丹、紫甲比丹、八重甲比丹、岡山一歳、昭和紅、緋ちりめん、、、
◆野田藤(ノダフジ)系
・・・「日本の植物学の父」といわれた牧野富三郎氏が命名
藤の名所として知られる大阪・野田の地名からとった。
野田の藤は、摂津国西成郡野田の里、藤之宮にある神木だった。
1364年、室町幕府将軍・足利義詮が、1594年には太閤秀吉が観藤会を催した。・・・
・・・特徴:花房が長い(20~150cm)、蔓が右巻き、開花が遅め・・・
黒龍、八重黒龍(牡丹)、六尺、九尺、口紅(薄紅)、新紅、本紅、海老茶、曙、昭和白(白野田)
◆支那藤(シナフジ)系
・・・特徴:中国原産、花は野田藤、枝や葉は山藤に近い、芳香がある・・・
麝香(ジャコウ)、白花支那、白花八重支那、薄紅支那、八重咲支那、、、
【豆知識 終わり】
日曜日に下の息子が部屋のコンセントを直しにきてくれた。
ついでに、鯛焼きと手作りのチョコレートを持ってきてくれた。
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